茶葉の種類と味わい

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ここでは紅茶の産地別・種類別の味わいの違いについて少しだけお話します。

ダージリン インド

「紅茶のシャンパン」と呼ばれ、薫り高く味わい深い紅茶の最高級品がダージリンです。世界三大紅茶のひとつとしても知られています。

産地であるダージリンはヒマラヤの南、バングラデシュの北、ネパールとブータンに挟まれた標高2,100mの高地にあり、インド国内でも有数の避暑地。イギリス植民地時代の面影を今なお残す、異国情緒あふれる街です。

この地は南に面した斜面であるために日当たりが良く、標高も高いために昼夜の寒暖差が大きく、ここで採れるダージリンの茶葉は紅茶の中では珍しい小葉種で、そのためもあって味は深く、高い香りとフルーティな甘みを持っています。

アッサム インド

北東インド、アッサム州プラマプトラ河流域の渓谷地帯に広がる広大な平野、アッサム。インドでは最も茶の育成に適した土地と言われ、インド紅茶の3分の2の生産量を誇ります。
ゴールデンチップスと呼ばれる出たばかりの若い葉(金の芽)が多く含まれるのがアッサムの特徴で、この金色をした若い葉が多く含まれているものほど上等とされ、新鮮なものは花のような甘い香りを放ちます。

アッサムの茶葉は力強く、こくのある味わいです。色もタンニンの量が非常に多いために濃い褐色をしています。甘い香りを持ち、特に上等な茶葉はまるで洋酒のような芳醇さです。ミルクティーには最適で、さらに味わいが引き立ちます。

ニルギリ インド

南インドの標高1,200~1,800mの西ガーツ山脈の高地で生産される紅茶がニルギリです。かつてイギリス人の避暑地として開発された土地で、ニルギリとは地名ではなく、現地語で「ブルーマウンテン」という意味とのこと。
小葉種である中国種の茶を栽培しようと試験的に二千本もの茶の木を植えたのですがほとんど育たず、その後アッサム種と交配することで現在のニルギリの茶葉になりました。

この土地はセイロンと似た環境のため、味はセイロンとも似ていますが香りも少な目でやや淡泊です。オーソドックスであまり個性もありません。個性がない分クセもなく、そのためかブレンドティーとして使われることが多い茶葉です。
日本でもあまり名は知られていませんが、そういった特徴のなさが認知されにくい理由なのでしょう。

淹れるとオレンジがかった明るい褐色で、味わいも軽くフレッシュ。
タンニンが少ないためにくせが無く、ストレートティーやアイスティーに向いている紅茶です。

ウバ スリランカ

スリランカの中部山岳地帯、標高1,200m以上のヌワラエリヤの南東斜面に広がる地区で生産される茶葉がウバです。
セイロンティーのうちでも最も高級な茶葉で、世界三大紅茶のひとつに数えられています。

淹れると色は鮮やかな紅、甘く花のような薫りが立ち、良質なものにはミントにも似たさわやかな香りが含まれます。
味はフルーツのような甘い薫と刺激的な渋みに加えて芳醇で深いコクがあります。
ストレートでも美味しい紅茶ですが、ミルクティーに最適と言われます。
アイスティーにする場合、タンニンが強いためにクリームダウンが起こりやすい茶葉でもあります。アイスティーには水出しをおすすめします。

ヌワラエリア スリランカ

スリランカの中部山岳地帯、標高1,800m以上の斜面に広がるヌワラエリヤを産地とする茶葉です。
霧の出る土地でダージリンに似た環境のためか、茶葉もダージリンと少し似た風味を持っています。
セイロンの茶葉の中では一番薫りが高く、淹れると薄く黄色がかった橙紅色に。
若草やスズランのようなさわやかで繊細な特徴的な香りを持っています。
味はあっさりしながらも渋みの強い風味です。

渋みが強いため、あまり長い時間入れっぱなしにすると苦みが強く出るので、別のポットに移し替えると良いでしょう。
香りを活かしたストレートが最も楽しめますが、洋酒を加えたりミルクティーにも適しています。

ディンプラ スリランカ

ディンプラはスリランカ中部の山岳地帯・ヌワラエリヤよりやや南西寄りの標高1,200m以上の地域です。

淹れるとウバよりも濃い鮮やかな紅色で、紅茶としての爽やかな香味を持ちながらも、高地で栽培される紅茶としてはタンニンが少な目で癖のないマイルドな味わいです。

ディンブラの茶葉は薔薇の香りがすると言われ、ミルクティーにしても美味しく、ストレートでもアイスでも楽しめます。また洋酒やジャムを入れて楽しむのにも適した茶葉です。

ケニア ケニア

アフリカ大陸の東岸、赤道直下のケニアの標高1,500~2,000mの火山性の肥沃な高地で生産される茶葉です。

淹れるとクリアーで明るい色をしています。
コクのある、爽やかな香りと味が特徴です。

ブレンド用として流通していますが、国民一人当たりの紅茶の消費量が世界一と言われるアイルランドではケニア産の茶葉が主流です。
ストレートでも、ミルクティーでも美味しい紅茶です。

キーモン 中国

世界三大紅茶のひとつ。
中国の北東部、安徽省西南部の祁門県黄山地区の標高2,000メートルに広がる高原の茶園で栽培されています。

淹れると、少し薄めで明るいオレンジがかった紅色に。
渋みも少なく、その渋味と甘みのバランスが取れた味わいで、かすかま甘い香りがあります。特に質の高い茶葉は蘭の花やリンゴのような香りと言われます。
フレーバードティーのベースにもよく使われていますが、アールグレイは元々この茶葉を使ったレシピとして広まりました。

イギリスでは主にミルクティーにするのが好まれますが、ストレートティーでも美味しい紅茶です。
アイスティーやバリエーションティーにも適しています。

ジャワ インドネシア

第二次大戦前までは有数の生産国でしたが、戦争とその後の内戦で茶園が荒れていましたが、最近になってジャワ島とスマトラ島を中心に茶葉の生産が復活してきました。ジャワ茶はインドネシア・ジャワ島の標高の低い山間部で生産されています。

それほど知られてはいませんがその理由は、ほとんどがブレンド用の原材料として消費されるため。
赤い色と甘みのあるマイルドな味わいで、渋味があまりなく、気軽に飲める紅茶として少しずつ広がりつつあります。

一口に紅茶と言っても産地ごとに違いを持っており、それを意識しながら味わってみるのも紅茶の楽しみのひとつと言えます。
お酒の出ないパーティなどで、紅茶の利き茶をしてみるのも楽しいのではないでしょうか。